Objectives: 本研究では、子宮内避妊具(IUD)を留置または抜去した妊娠の転帰と、IUDの位置が妊娠の転帰に及ぼす影響を比較することを目的とした。
研究デザイン。 レトロスペクティブ・コホート研究において、CuT380 IUDを挿入した女性の記録27,578件を検索し、IUDを装着した144件の妊娠を分析した。 IUDは114人から除去され,30人は保持された。
結果。 妊娠有害事象(流産、子宮内胎児死亡、子宮内発育遅延、早産、早産性膜破裂)の複合リスクはIUD除去群36.8%、IUD保持群63.3%であり、IUD除去群では流産、子宮内胎児死亡、早産性膜破裂、早産性膜破裂、早産性膜破裂の複合リスクはIUD残留群では減少した。 IUD装着女性の新生児は,Apgar scoreが有意に低く,新生児集中治療室への入院率が有意に高かった(それぞれp=.01; RR=10.8; 95% CI 1.04-111.6,p<.01; RR=4.5; 95% CI 1.5-12.9, ). IUDを低位に装着した患者では,IUDを保持した場合(16.9%対66.7%),流産と妊娠有害事象がより多かった(p<.01,RR=3.9,95%CI 1.8-8.6)。
結論 IUDを装着したまま妊娠し,IUDを除去せずに妊娠を継続することを選択した女性は,妊娠および新生児の有害転帰のリスクが高いと思われるため,綿密なフォローアップが必要である。 さらに,IUDを低位に留置した場合,IUDを除去した場合と比較して,流産や有害な妊娠転帰のリスクが高くなることが示唆された。 今後、IUDを保持または除去した妊娠の転帰を明らかにするための無作為化比較試験が必要である。
インプリケーションズ 本研究では、IUDを留置または除去した女性において、IUDの位置と妊娠転帰への影響を評価した。 本研究は、IUDを装着して妊娠した女性において、IUDの位置と妊娠転帰の関係を調べた初めての研究である。 妊娠した場合にIUDを取り外すべきかどうかという疑問に答えるためには、多施設共同無作為化試験によるエビデンスが必要である。