In silico screening of GMQ-like compounds reveals guanabenz and sephin1 as new allosteric modulators of acid-sensing ion channel 3

酸感知イオンチャネル(ASICs)は電圧独立性のカチオンチャネルの一つで細胞外pH低下を感知する機能を持つ。 ASICの制御異常は多くの病態の根底にある。 特にASIC3は、酸による痛みのセンサーとして認識されており、関節リウマチなどの炎症性疾患から生じる痛みの確立に重要である。 したがって、新しいASIC3モジュレーターを同定し、これらの化合物がASIC3を調節する仕組みを理解することは、炎症におけるASIC3活性の異常の有害な影響に対抗する新しい戦略を開発するために重要であると考えられる。 本論文では、ASIC3アゴニストである2-guanidine-4-methylquinazoline(GMQ)に基づく新規ASIC3モジュレーターの同定を報告する。 GMQを用いたFDA(Food and Drug Administration)認可薬のin silicoスクリーニングにより、5つの化合物を選択し、ラットASIC3(rASIC3)のモジュレーションについて全細胞パッチクランプ電気生理を使用して試験した。 その結果、α2アドレナリン受容体アゴニストのguanabenz(GBZ)は、生理的pH(pH 7.4)でチャネルを活性化し、弱酸性(pH 7)刺激に対する応答を増強するなど、rASIC3に対してGMQと同様の作用を示した。 α2-アドレナリン受容体活性を持たないGBZ誘導体であるSephin1は、ストレス誘導型プロテインホスファターゼ1(PPP1R15A)の調節サブユニットに対する選択的阻害剤として作用することが提案されており、多発性硬化症の治療薬として期待されている。 しかし、sephin1はGBZと同様にpH7.4でrASIC3を活性化し、酸性刺激(pH7)に対する応答を増強すること、すなわちsephin1がrASIC3の新規モジュレーターであることを見いだした。 さらに、ドッキング実験により、GBZとsephin1はGMQと同様にrASIC3の非プロトンリガンドセンサー領域と相互作用する可能性があることが示された。 これらのデータは、新規ASIC3モジュレーターの同定における計算機解析の有用性を示しており、電気生理学的解析による検証を経て、炎症症状の治療においてASIC3を標的としたより良い化合物の開発につながる可能性がある

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