HCCIエンジンのモデルベース制御に関する研究

HCCI燃焼で安定かつ低燃費な運転を実現するには、ガス温度や酸素濃度などの筒内条件をサイクルごとに設定した目標負荷に応じて精密に制御する必要があります。 本研究で取り上げる HCCI 燃焼は,内部排ガス再循環(EGR)を利用したものである. この燃焼では,前サイクルの排気ガス温度・組成を正確に推定し,次サイクルで確実に燃焼する筒内条件を生成するために,内部 EGR 率と燃料噴射量を適切に指令する必要がある. これを効果的に実現するために,負弁オーバーラップ方式による内部 EGR を利用した HCCI 燃焼の制御指向モデルを構築し,このモデルに基づくモデルベース フィードフォワード制御器を開発した. まず、モデルベースフィードフォワードコントローラを、目標負荷の変化をコントローラに与えるシミュレーションにより検証した。 次に、エンジン実験を行い、同様の方法でコントローラの検証を行った。 その結果、モデルベース・フィードフォワードコントローラは、各サイクルに与えられた目標負荷に適した筒内状態を生成することができ、目標負荷に追従しながら安定したHCCI燃焼を実現できることが確認された

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