エンドウの変異体および正常なエンドウ(Pisum sativum L.)とトウモロコシ(Zea mays L.)の根のアグラビトロピックにおいて、水屈性とその相互作用を研究しています。 また、クリノスタット上で重力屈性反応を無効化し、重力刺激の刺激角度を変化させることにより、エンドウやトウモロコシの正常根における水屈性と重力屈性の相互作用を検討した。 水刺激と重力刺激の強さによって、苗木の根の水屈性と重力屈性は互いに強く影響し合う。 重力屈性反応が遺伝的あるいは生理的に低下すると、根の水屈性反応はより不規則になった。 また、重力に対してより敏感な根は、水屈性の誘導に、より大きな水分勾配を必要とするようである。 根の積極的な水屈性は,伸長域の成長の差によって生じ,根の乾燥側よりも湿潤側で伸長がより抑制された。 このことから、重力屈性の感覚部位と同様に、水分屈性の感覚部位は根端に存在することが示唆された。 さらに、オーキシン阻害剤である2,3,5-トリヨード安息香酸(TIBA)とカルシウムキレート剤であるエチレングリコール-ビス-(β-アミノエチルエーテル)-N, N, N′, N′- tetraacetic acid(EGTA)は根における向水を阻害し重力屈性の両方を抑制することが明らかになった。 これらの結果は、2つのトロピズムがシグナル伝達段階において共通のメカニズムを持つことを示唆している
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