パーキンソン病における低音障害

Abstract

Object: 特発性PD(IPD)患者におけるLee Silverman Voice Treatment法(VT)による音声治療前後の低フォニア症の神経相関を15O-H2O PETを用いて検討した

Methods: VT前後のIPD被験者と健常対照ボランティアグループにおいて、安静時に対する発話-運動タスクに伴う局所脳血流(rCBF)変化を測定した

結果。 声の大きさに関する行動指標は、治療後に有意に改善した。 VT前、患者は運動野と運動前野(M1-口、補足運動野、下外側運動前野)において音声に関連した強い活性化を示していたが、VT後は有意に減少していた。 健常対照群では、治療後と同様、運動前野の活性化は見られないか、統計的閾値以下であった(M1-口唇)。 また、VT治療後、前島皮質、尾状頭、被殻、背外側前頭前野(DLPFC)において、右側の有意な活性化がみられた。 最後に、VT未治療者では、実験者の合図で一過性にラウドネスを上げても、VTによる神経変化は認められなかった

結論 VTによる音声治療でIPD性低音障害の効果的な改善には、健常ボランティアで観察される機能パターンに類似した皮質の運動-前運動活性の低下と正常化を示唆し、右前島、尾状頭、被殻、DLPFCの追加徴候を伴っていた。 この治療依存的な機能再編成は,異常な努力型(運動前野)からより自動的な(大脳基底核,前島)発話-運動動作の実行への移行を示唆するものである

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